小銭レベルの話

 せどりで儲からないと書くと、「いや、儲かってるよ」と必ず言ってくる人もいる。それは、「宝くじは当たらない」と書くと、「いや、当たったよ」という人がいるのと同じだ。たまに運のいい人はいる。しかし、ほとんどがそういう部類ではないということを、宝くじに当たった「運のいい人」の人は忘れている。

 せどりが「儲かってるよ」という人は、本当に儲かっているのかどうか疑問だ。労働単価や労働時間を考えてみると、近くのコンビニでバイトしたほうがよっぽど儲かっていたという話になるかもしれない。

 大量仕入れ薄利多売で生きていく覚悟をした一部のプロをのぞくと、せいぜい普通のせどらーは、「小銭が儲かった」くらいのレベルだろう。

 せどりで1000円儲かっても、「せどりで儲かった!」とブログに触れ回って自慢することはできるが、それで今も将来も食っていけるのかどうかというと、「いや、ちょっと……」という話になるだろう。せどりとは、せいぜいそれくらいのレベルのみみっちい商売である。